アルティメットプレーヤーから見るディスクゴルフの魅力

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アルティメットプレーヤーから見るディスクゴルフの魅力

渡部貴人

小学生からボールゴルフをしていた。今でも時間さえ合えばテレビで中継を観る。
プロゴルファーを目指していた時期もあった。漫画の影響で大学の専攻を決めたことは子どもたちには言ってない。

ボールゴルフの魅力はなんといっても『驚き』だと思う。
遠くからあんなに小さな丸いボールを、先に打つところがある“クラブ“と呼ばれる棒のようなもので打って、ボールが2個程度は入る、3個は入らない小さな穴に入れるのだ。

『驚き』以外のナニモノでもない。

ボールゴルフはスコットランドの羊飼いの時間潰しとして始まったようで、今でもスコットランドはボールゴルフの聖地である。
風が強く草の丈が長く、地面が凸凹していて、バンカーと呼んでいる地面が砂の穴は人の背丈ほどのものもある。

スコットランドは寒いのでウィスキーを飲みながらボールゴルフをするそうだ。
1番ホールから始まって18番ホールで終わるのは、お尻のポケットに入るウィスキー缶がキャップで18回飲むと空になるからだと言われている。

“Driver is show, putt is money.”はボールゴルフの格言であるが、僕ら一般人は遠くに飛ばしたがる。
最近は道具の進歩によって300mくらいは普通に飛ばすらしい。300mってまさに『驚き』の一言。

僕が大学のフライングディスクのサークルに入ったのはゴルフサークルを辞めたすぐ後だった。
大学のサークルにはMSカップという名称のディスクゴルフ大会が毎年あるし、当時は全日本選手権も個人戦とアルティメットを同時に開催していた。ディスクゴルフに出会ったのはそういう背景もあった。

自分の思い描いた通りになることは、ハマる最大の要素だろう。

スポーツであれ、仕事であれ、同じこと。
僕にとってのフライングディスクはまさにそうだった。しかし、当時のゴルフディスクの大半は競技者向けの難しいディスクが多く、MSカップや全日本選手権でも投げやすいパターとウルトラスターを使っていた。

それから25年。
ボールゴルフと同じように最新の技術で、自分の思い描いたように投げられるゴルフディスクが出現した。
もしかしたら最初からあったのかもしれないけれども、僕の前に出現し、そして投げた。イメージ通りの軌道を描いたそのディスクは、とても美しかった。

ゴルフディスクの性能を表す数字“フライトナンバー“まで出現した。
[speed | glide | turn | fade]の4つの数字だ。speedはディスクの飛んでいく速さを、glideは滞空、turnは回転方向へ曲がり、fadeは回転と反対方向への曲がりを表す。この数字の出現によってそのディスクの性能=飛びがわかるようになった。

感覚でしかなかったフライングディスクの性能を数値化できたことはディクゴルフの最大の進歩と言っていい。フライトナンバー通りに投げられるように努力できるし、無駄な買い物も減る。自分の思い描いた通りに道草せず辿り着くことができ、ハマるのだ。

アルティメットもディスクゴルフも、自分の思い描いた通りになることが最大の魅力だろう。アルティメットでウルトラスターが自分の思い描いた通りになったら、ぜひゴルフディスクを投げて欲しい。もちろんフライトナンバーを思い描きながら。

ウルトラスターのフライトナンバーは[3|5|-1|0]くらいで、せいぜい80mくらいしか飛ばない。風が吹くと20mも飛ばない時もある。ゴルフディスクだと80mなんて簡単に飛ばせるようになるし、風を切り開いて驚くほど飛んでいく。ゴルフディスクを使った遠投の世界記録は300mを超えている。まさに『驚き』の一言。

手を伸ばせば、新しい世界がそこにはある。

あとは君次第。

連絡頂戴。

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